平均賃金とは?計算方法と算定事由をわかりやすく説明します。

平均賃金の計算方法

こんにちは!

今回この記事では労働基準法12条平均賃金について、この言葉の意味から具体的な使用例、また実際の算出方法まで解説しています。

当ブログ管理人
この平均賃金についての話ですが、初見だとわかりにくい用語が出てきたりと少し難しいので

出来るだけわかりやすく説明していきたいと思いますので、よかったら最後まで見てくださいね!

 

労働基準法における平均賃金の意味と目的

この平均賃金ですが、労働基準法においてのその意味は、ただ単に給料を割って平均的な賃金の相場を出してみた。という意味ではなくて

たとえば減給をする時の限度額を求めるといったケースなどの場合に、労働基準法で定められた計算方法に従って出した1日の平均的な賃金のことを言います。

 

当ブログ管理人
この平均賃金が法律で決められている理由は、上記では減給の例を挙げましたが

この限度額を決めるに当たって会社が適当に1日の平均的な賃金を出すと、働く人に不利になることも考えられるので

国がしっかりその計算方法を定めることで、労働者の生活を保障することを目的にしています。

また他にもこの平均賃金を使用する場面があるので、それは次章で説明します。

 

平均賃金の算定事由

この平均賃金を具体的に使用するケースですが、労働基準法では5つの場面がありこのことを平均賃金の算定事由と呼びます。

以下具体的に、使用場面、算定事由発生日、その制度の詳細を解説したリンクに(会社での使用頻度の高いものだけ)に分けて箇条書きでまとめました。

当ブログ管理人
また算定事由の発生日とは、平均賃金を使う出来事が発生した日のことで、平均賃金を計算する際の計算する期間の元になります。
  • 解雇予告手当

使用場面

これは解雇予告の代わりになる手当で、その手当の1日分の単価を計算する場合

算定事由発生日

解雇予告の通知をした日

制度の詳細解説リンク

厚生労働省、労働契約の終了に関するルール

  • 休業手当

使用場面

会社都合などで労働者を休ませた時に必要な手当、この1日分の単価の計算

算定事由発生日

実際に休業した日、2日以上の休業は最初の日

制度の詳細解説リンク

厚生労働省、岡山労働局、休業手当

  • 減給の制裁

使用場面

減給制裁の1日分の単価

算定事由発生日

減給制裁の会社側からの意思表示が労働者に到達した日

制度の詳細解説リンク

独立行政法人労働政策研究・研修機構 、昇給や減給は、賃金規定に明示してあれば会社が自由に行うことができますか。

この場面以外にも、有給休暇や災害補償の1日分の計算にも平均賃金は使いますが有給については通常の賃金でもOKなこと

また災害補償は労災を使用する場合がほとんどなのでここでは省略しました。

 

平均賃金、算出方法の基礎知識

それではここからが本題、平均賃金の出し方についての基本的な計算の方法を説明していきます。

 

平均賃金の原則的な計算方法

平均賃金の原則的な計算例

算定事由発生日以前3か月間の賃金の総額÷算定事由発生日以前3か月間の総日数

この計算結果で小数点の第2位以下は切り捨てます。そしてこの発生日以前とは発生日の当日を含めずその前日のことを指します。 

原則としてはこの計算方法で平均賃金を求めます。

また算定事由発生日とは先ほどの章で説明した事由の発生した日になりますが、それには一つ例外があって

 

賃金締切日がある場合の平均賃金の計算

その例外とは、毎月の給料の締め日がある場合は算定事由の日にちから3ヶ月を計算するのではなくて、算定事由発生日の直前の賃金締切日から3ヶ月を計算します。

これは原則の例外ですが、ほとんどの会社はこの方法で3ヶ月を計算することになると思います。

図にしてみるとこんな感じ

賃金締切日がある場合の平均賃金の算定方法

 

平均賃金の計算から除外するもの

そしてこの総日数と賃金には、含めるものと含めないものが決められていて、その理由は労働者の生活を保障するためです。

賃金の総額に含めないもの

  1. 臨時に支払われた賃金(結婚祝い金・私傷病手当・加療見舞金・退職金など)
  2. 3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(一般的なボーナス)
  3. 労使協定で定められていない現物給与

 

賃金の総額と3ヶ月の総日数に含めないもの

  1. 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間(業務上のことのみで個人的なものは入らない)
  2. 産前産後の女性が休業した(産前42日前から産後56日の休業)
  3. 使用者の責めに帰すべき事由によって休業
  4. 育児・介護休業法による育児休業・介護休業をした
  5. 試みの使用期間(使用期間のこと)
特に間違えやすいのが、通勤手当や残業代です。計算において上記に書いた除外する賃金以外は全て計算に含めます。 

 

具体的に平均賃金を計算してみよう

平均賃金を出すにあたって、計算式や考え方を見るだけだと少しわかりにくいと思いますので、ここでは具体例を使って実際計算をしてみましょう。

 

解雇予告手当の支払いを行うケース

①算定事由の発生日や賃金の締切日を確認

  • 賃金の締め日は25日
  • 労働者への解雇の意思表示をした日は9月の27日、解雇日は30日

通常は意思表示をしたした日から3か月前の給料と期間を見ますが、締め日があるために25日から前の3か月間を見ます。

 

②3か月間の総日数と賃金総額を求める

9月 8月26日~9月25日(総日数31日)

200,000万円

8月 7月26日~8月25日(31日)

190,000万円

7月 6月26日~7月25日(30日)

200,000万円

結果3か月間の総日数は31+31+30の92日賃金の総額59万円であることがわかりました。次にこの数字を使って平均賃金の1日分を出していきます。

 

③実際に計算してみる

再度掲載すると、計算式はこんな感じでした。平均賃金=算定事由発生日以前3か月間の賃金の総額÷算定事由発生日以前3か月間の総日数

この式に先ほどの数字を当てはめて計算すると

平均賃金の計算、具体例

59万円÷92日=6413.0434となります。そして小数点の第2位未満は切り捨てることになっているので、結果6413.04円が1日の平均賃金ということになります。

 

④個別の事例に合わせて1日の平均賃金を使用する

この事例だと解雇予告手当は27日分必要なので6413.04×27の173152(円未満は四捨五入)この金額が解雇予告手当でに必要な金額になります。

 

平均賃金の最低保証額

平均賃金の計算において、たとえばパート、アルバイトで時給や日給で働いている方の場合など、月の労働日数が少ない時は

原則的な計算式だと平均賃金が少なくなってしまうことがあります。そこで、平均賃金の最低保証という計算式が決められているのでこちらで計算して

原則の計算方法と比べて高い方を平均賃金として採用します。

  • 日給、時間給、出来高払い、その他請負制の場合
平均賃金、最低保証額計算方法、日給時間給
  • 賃金の一部が月、週、その他一定の期間によって定められている場合
平均賃金、最低保証額計算方法、一定の期間

 

それでは以上で終わります。

根拠条文

労働基準法12条平均賃金

電子政府の総合窓口 e-Gov 労働基準法

全体で参考にしたHP

厚生労働省、神奈川労働局、平均賃金について【賃金室】