副業をした場合労働時間や残業代はどうなるのか?

近年副業を認める企業が増えています。

実際厚生労働省のモデル就業規則も、副業や兼業を禁止していた規定から認める規定へと変更しました。

そこで今回は、副業・兼業などのダブルワークをするに当たって問題となる、2つ以上の事業所で働いた場合労働時間はどうなるのか?そして残業代(割増賃金)の支払いはどうなるのか?

ということについてその根拠と一緒に解説していきたいと思います。

社労士ゆち
それでは見ていきましょう!

副業・兼業した場合の労働時間の考え方

副業や兼業などのダブルワークをした場合の労働時間については以下の労働基準法の条文が対応しています。

労働基準法38条

労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。

労働基準法38条/電子政府総合窓口、e-Gov

この考え方はとても簡単で、要は副業や兼業で1つ目の仕事が終わった後に2つ目の所で働いた場合はその労働時間を合計して計算するということです。

副業・兼業をした場合の残業代について

そしていよいよ残業代の話ですが、1つ目の仕事が終わって2つ目の仕事をする場合は労働時間を合計して計算するので

複数の事業所での労働時間を通算して法定の労働時間である1日8時間、1週40時間を超えた場合は割増賃金が発生することになります。

社労士ゆち
具体的には、正社員として8時間働いた後に、副業として3時間働いた、そんな場合は法定の労働時間を超えた3時間分の割増賃金の支払いが必要ということです。

参考通達:昭23・10・14基収2117号

割増賃金を支払う対象は?

基本的には法定の労働時間を超えた際の割増賃金を支払うのは法定の労働時間を超えて労働させた使用者

具体的には先程の例で示した副業として3時間働いている勤務先が支払いの義務があります。

そしてここで注意して欲しいのが、副業や兼業で1週40時間を超えた場合も割増賃金の支払いが必要になってくるということです。

社労士ゆち
平日の月曜日から金曜日まで8時間働いたら合計で40時間なるので

土日に副業として働いたら法定の労働時間を超えるので、自動的に割増賃金の支払いが必要です。

個人事業主の場合はどうなるのか

私が以前社労士事務所を開業していた際にバイトの面接に行ったらこんなことを言われました。

面接官
副業で働く場合って割増賃金の支払いが必要な可能性があるから雇うのは難しいかな

違うな―と思いながらも説得してまで働く気は無かったのでその場は引き下がりましたが

自営業者って労働者に当たらないから労働基準法の適用を受けないんですよね、なので今回この記事で説明しているような副業や兼業による割増賃金の支払いは対象外です。

社労士ゆち
このことに反省して次からは始めにこのことを説明してから面接を申し込むことにしました。

今まで働いた企業では・・

私が今まで働いてきたホテルや介護の業界では副業で夜勤として働いている方が多くいました。

ただその方達に対して法定の労働時間を超えた分の割増賃金を支払っていたのかと思うとかなり疑問があります。

というか話を聞くに払っていなかったと思います。

人手不足な業界でしかも中小企業なので割増賃金分なんて払えないなんてのが実際の理由だと思うしそんな会社は多いと思います。

まとめ、労働基準法違反にならないように

ただし、副業や兼業をした場合は労働時間が通算されるので、法定の労働時間を超えて働かせているのに割増賃金を支払わないと

労働基準法違反ということになります。

なので副業や兼業になる方を雇う際は本職が何時間働いているのかをしっかり確認してから雇うことが必要になってくると思います。

以上で終わります。

参考:副業・兼業/厚生労働省